
パラペット部など疑わしい部分をシートで覆って、雨水の浸入の有無により部位の判別を行う方法である。小規模で特殊な部分に適するが、単に立上り部か平面の部位の判別となり、調査には長期間の観察が必要となる。

疑わしい部分に散水し、漏水の有無によって判定する方法である。パラペット等の防水納まりに比較的適している。また目視観察の補充手段として簡易に採用できるが、調査には高度な技術判断を要し、適用場所が限定される。

疑わしい部分の防水保護層を撤去し、直接防水層を観察する方法で、スラブ面のひび割れ状況や、雨水が一旦屋根裏などに滞留して長時間経ってから漏水する場合には試みる価値がある。直接防水層や屋根裏が観察できるため、漏水原因の一端は判明するが、既存の構成材を痛め、小さな損傷が判りにくい面がある。天井に穴を開けたり内装材をはがしたりするので外観が悪くなりコストがかかる。

建物部位で漏水があると、一定の物理的法則にしたがって、漏水部と健全部に温度差が生ずる。この表面温度を赤外線装置によって測定し、温度差により内部の浸透水の有無を判定する方法である。屋上や外壁の壁体内や防水層とスラブ間に滞留している水を探知するのに適しているが、雨水の浸入口を特定することは困難な場合が多く、推測の域を脱することは難しい。一般には、露出防水層または外断熱材(露出防水)などの調査に適している。

漏水している箇所等にガス送入用ヘッドを取り付け、トレーサーガスを雨水浸入経路の逆方向から送り込み、漏洩するガスを探知機で調査することにより、雨水侵入部を特定する。ガスの検出を的確に行うためには、防水保護層や階下天井の撤去が必要となる場合がある。また、雨水侵入箇所からガスは出てくるが、そこが必ずしも雨水侵入部とは限らないため、ガス漏洩部のディティールを検討し、雨水侵入口かどうかの判断が必要となる。木造や鉄骨造などの空間がある建物には不向。

紫外線に反応して発光する専用の検査液を雨水の侵入しそうな箇所から流し込み、紫外線ライトで照らすと検査液が発光して漏水の侵入口が分かる仕組みである。水だけを使用した雨漏り検査では、複数箇所に散水を行った場合のタイムラグによる雨水浸入箇所の特定を間違えるケースがよくみられるが、検査液を使用することで最大限にミスをカバーできる。外壁面内部のシートや屋根のルーフィングの亀裂等で、侵入口の範囲を絞り込む事ができない場合や、強風下の毛細管現象による漏水の場合は適用できない場合がある。
|